@15時間の旅程

2009年(平成21年)の夏は、8月に続いて9月にもう一度帰省しました。

 2009年(平成21年)の夏は、8月中旬に一度佐賀へ帰省した。しかし、夏休みと言えば、後期に向けた準備期間でもある。なので、8月下旬に一旦京都へ戻り、夏の元気さに陰りが見え始めた9月6日、再び佐賀へ向けて旅立った。最大の目的は、出身高校の文化祭・体育祭を観ることである。

2009年(平成21年)9月6日(日)

 今回も「青春18きっぷ」のお世話になった。しかし、京都から佐賀へ鈍行列車を乗り継いで帰るには、最速でも14時間かかる。なので、朝早くに起きなければならない。結局、前の日はベッドで横になってみたものの、よく眠れないまま朝を迎えた。せっかくなので、早めに出発することにした。

 朝食を食べ、午前6時過ぎに自宅を出た。改札口で青春18きっぷの5回目欄に日付印を入れてもらって入場。花園6:27発の山陰本線京都行きは、221系だった。よく晴れており、絶好の旅行日和になりそうだ。

 京都駅で、大阪・姫路方面行きの電車に乗り換えるわけだが、時間帯が早すぎるため、まだ新快速は走っていない。なので、京都6:59発の快速姫路行きに乗り換えた。朝の京阪神を抜け、加古川駅で播州赤穂行きの223系新快速に乗り換えた。実は、今回の帰省で赤穂線の制覇を予定している。なかなか着席できなかったが、途中の相生駅で座れた。相生発の山陽本線経由岡山行きに乗り換える客がどっと降りたからである。

 山陽本線に別れを告げ、赤穂線に入った。車窓には田園風景が広がり、ところどころに新興住宅街があった。

 播州赤穂駅には9:41に到着。ここで9:45発の115系新見行きに乗り換えた。ここまで来ると、さすがに立席になる心配はなくなった。11:02、電車は岡山駅に到着した。岡山駅で途中下車し、岡山電気軌道の路面電車を撮影した。

 ついでに車内のつまみとして、駅近くのコンビニで肉まんを購入。肉まんには、辛子がついてきた。余談だが、九州では、肉まんを買うと必ず酢醤油が付いてくる。関東や関西、岡山では必ず辛子なので、おそらく酢醤油を肉まんにかけるという文化は九州だけなのだろう。

 岡山11:25発の三原行きは、115系だった。車内は空いており、ボックス席でゆったり座ることができた。

 途中の金光駅では、向かいのホームに583系が停まっていた。金光駅の近くには、金光教の本拠地があり、そこへ信者を輸送するための臨時列車(金光臨)として使われたのだろう。

 尾道駅には、11:43に到着した。ここで、昼食を食べるために途中下車。食べるのはもちろん「尾道ラーメン」。8月下旬に尾道を訪問した際に食べた味が忘れられず、もう一度食べたくなったのだ。ただ、前回ほど時間がないので、駅舎に併設されている「尾道櫻屋」に入った。記憶が曖昧だが、確か1杯500円だった。このリーズナブルさが嬉しい。 味としては、前回行った「尾道ラーメン壱番館」の方が美味しかったが、ここもなかなか負けていない。何より、こうして駅舎に併設という立地条件が素晴らしい。

 おいしく頂いた後、駅前の様子を撮影して、13:14発の糸崎行きに乗った。

 尾道駅を出て少し行くと、左手にはまぶしいオーシャンビュー。私の中では、山陽本線で一番好きな車窓である。

 糸崎駅で広島行きに乗り換えた。三原市の市街地を抜けてしばらく行くと、夏物のアニメに出てきそうな、のどかな風景の中を走るようになった。中国地方特有の赤瓦屋根を見ると、だいぶ西の方へ来たものだと実感する。

 しばらく行くと、白市駅に到着した。ここで新山口行きに乗り換えても良いのだが、広島駅前で広島電鉄の路面電車を撮影したかったので、終点まで乗りとおした。14:39、電車は広島駅に到着した。早速途中下車して、路面電車乗り場へ。撮影時間はわずか5分ほどしかなかったが、700形や元大阪市電の750形、連接車の3700形、最新型の5100形“Green mover max”など、4形式も撮影できた。

 15:49発の新山口行きは、既にたくさんの立席が出るほど混んでいた。宮島口駅を出たあたりで何とか座れた。山口県に入って間もなく、岩国駅に到着。ここを出てしばらく行くと、再び美しい車窓が続いた。

 徳山駅の先の福川―戸田間では、電車が徐行運転を行った。車内放送によれば「上り線側の遮断機が破損したため」という。少し進んだところに踏切があり、事故車両と思われる軽トラックのそばに、困った表情の男性が立っていた。

 新山口駅には、17:34に到着。1分の接続で下関行きに乗り換えた。だんだん陽は沈み、西の空が淡いピンク色に染まった。

 終点、下関駅には18:41に到着。途中下車して、食料調達へ。すると、駅弁屋の店頭に「弁当半額」の張り紙が!しかも、定価500円の幕の内弁当「晋作弁当」が売れ残っていた。半額と言えば、250円。コンビニ弁当より安い。即、購入した。

 次の小倉行きは、415系鋼鉄車。電車は、18:57に下関駅を発車した。小倉駅では、さらに荒尾行きの813系快速に乗り換えた。写真は415系小倉行き。

 乗り換えた813系車内で、先ほど買った弁当を開けた。この量で500円というだけでも安いが、それが半額だからお得感いっぱいである。選択肢は狭まるが、旅先では閉店間際の弁当屋やスーパーに駆け込んで、安く食料を調達するというのも上手に安旅を行う方法なのかもしれない。

 20:54、鳥栖駅に到着した。ここで21時発の肥前山口行きに乗り換えた。817系の2両だったが、鳥栖駅前の「ベストアメニティスタジアム」(旧:鳥栖スタジアム)でJ2サガン鳥栖の試合が行われた直後らしく、車内にはサポーターの姿も目立った。そして、21:23、佐賀駅に到着。ここからは市営バスに乗車。京都市の自宅を出て、実に15時間半もかかって実家にたどり着いた。

A帰省中の5日間

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