キハ200・220形

JR九州が製造した軽快気動車で、福岡・熊本・長崎・大分・鹿児島のローカル線で活躍しています。

夜明駅に入線するキハ200形。2008年4月27日・夜明駅で撮影。

 キハ200・220形は、JR九州非電化路線の主力車両である。

 1991年(平成3年)から営業運用を開始したキハ200形は、JR九州が快速用車両として開発した車両だ。JR総研とJR九州が共同で開発した爪クラッチ式変速機という装置を搭載している。1997年(平成9年)には、キハ200形の増備とともに、両運転台のキハ220形が登場した。

 最初は、当時非電化だった篠栗線・筑豊本線に投入され、「赤い快速」として親しまれ、同線の電化後に各地へ転出した。各駅停車運用以外にも、大村線の快速「シーサイドライナー」や指宿枕崎線の快速「なのはな」などの快速列車でも活躍している。指宿枕崎線では、2004年(平成16年)の九州新幹線の開業に合わせて、キハ220形の1両が特別車両に改造された。なお、0・1000番台は登場当初ワンマン対応ではなかったが、後にワンマン対応になった。他の番台は、登場当初からワンマン対応となっている。

 2006年(平成18年)には、キハ220形200番台が登場。こちらは両運転台という点では従来のキハ220形と変わらないが、車内はロングシートとクロスシートの千鳥配置で、各所に木をふんだんに使っている。座席の座り心地は良い。運転席後ろにはモニターが設置されており、運賃表示の他、「床への座り込み禁止」「車内禁煙」などを表示することができる。また、各編成に一つトイレが設置されている。そして、この車両の最大の特徴は、前面の大型LED表示機である。大分地区に投入され、豊肥本線大分―豊後竹田と久大本線全線(一部鳥栖まで乗り入れ)で活躍している。

 現在は、大村線、久大本線、三角線、豊肥本線、指宿枕崎線などで活躍中だ。なお、2003年(平成15年)までは、香椎線でも使用されていた。今後は、キハ200・220形がJR九州の非電化路線を走る近郊型電車の基本型になっていくだろう。

キハ200・220形写真館

キハ220形200番台。大きなLED表示機は、鉄道ファンでなくても注目の的だ。2006年8月4日・大分駅で撮影。

快速「なのはな」で活躍するキハ200形。2004年8月22日・鹿児島中央駅で撮影。

キハ200形快速「シーサイドライナー」にラッピングトレインが登場。2005年5月3日・諫早駅で撮影。

一般タイプのキハ200形車内の様子。2006年8月20日・キハ200形車内で撮影。

キハ220形200番台車内。左はクロス+ロング、右はロング+クロスという不思議な配置だ。座っていると、他の人の視線がちょっと気になる……。2006年8月4日・大分駅で撮影。

快速「シーサイドライナー」のカラフルな座席。813系の座席と似ている。2005年5月3日・キハ200形車内で撮影。

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