@今年3度目の「ムーンライトながら」
2009年(平成21年)8月25日(火)
しかし、その前に私個人だけで是非やり遂げたい旅行があった。それは、東京へ行くこと。最初の夏休みは、九州より近くなった東京に行く、と決めていた。東京へ行くのなら、3月にも会って遊んだinfinity_fateと、また遊ばないわけにはいかない。しかし、彼は今、予備校生だ。いろいろ頼み込んだ結果、1日だけなら、と許可が出た。というわけで、東京方面の旅行も併せて実行することになった。 出発は、夜。いつも通り夕食を食べ、フジテレビの「本当にあった怖い話」を少しだけ見た。同番組では、京都のパワースポットが特集された上に、再現ドラマに「佐賀県佐賀市のカラオケボックス」が舞台になった話があったので、最後まで見たかったのだが、途中で電源を切り、ガスの元栓や窓の鍵を確認して家を出た。 花園19:38発の京都行きは、221系だった。やはり大都市だけに夜になっても乗る人は多く、座れなかった。終点の京都駅まで乗り、JR琵琶湖線(東海道本線)の223系新快速に乗り換えた。こちらも滋賀方面へ帰る人で大混雑。しかし、通路側の座席がところどころ空いていたので、そこに座った。途中の駅で窓側の方が下車したので、夜景を楽しみながら米原へ。気づけば乗客もだいぶ減っていた。 米原駅には、定刻の20:53に到着。次の大垣行きは、網干発の223系だった。幸い、こちらも座席を確保できた。ただ、お盆を過ぎたとは言え、旅行者の数はやはり多く、あっという間に乗り換え客で満席になってしまった。 電車は21:02に米原駅を発車し、30分ほどで大垣駅に到着した。 さて、今晩の宿、「ムーンライトながら」の発車は22:48。その間、何をするかと言えば、東海道本線の支線を制覇するために、美濃赤坂駅まで往復することにしている。21:49発の美濃赤坂行きは、既に深夜に近いためか、大部分が空席のまま大垣駅を発車した。 途中、荒尾駅にのみ停車し、わずか6分の乗車で到着。終点で降りたのは20名ほどだった。乗客たちは、電車から降りるとやや急ぎ目に改札口へ向かい、ある人は迎えの車に、ある人は自転車に跨って暗がりの中に消えていった。もっと発展しているのか、と思ったら、意外にも昔ながらの駅舎が残っており、闇と静寂だけがあたりを包んでいた。 電車は、22:07に美濃赤坂駅を発車した。乗客は、4両編成の各車両に1名いるかどうか、という少なさで、大垣寄りの先頭車両は、終点まで私一人の貸し切り状態だった。 大垣駅に着いたのは、22:13。まだ30分以上時間があるので、食料調達のために途中下車した。コンビニを求めて駅周辺を歩くが、全然ない。駅の売店も開いていなかった。そう言えば、今まで大垣駅で降りたことはあっても、食料調達をしたことはなかった……。うーむ、これは失敗。取り敢えず、駅のホームでお茶とコーラを買った。 22:40頃、189系の快速「ムーンライトながら」東京行きが入線した。「ムーンライトながら」を利用するのは、今年に入って3回目。今回もぎりぎりのタイミングで指定を取ったので、通路側になった。今年3月に乗った時に故障していた方向幕は、列車名、行き先ともきちんと表示されていた。指定席は、2号車。窓側の座席には、既に60代くらいの男性が座っていた。列車は、22:48、定刻に大垣駅を発車いた。空席が多かったが、おそらく岐阜や名古屋で埋まって行くのだろう。
2009年(平成21年)8月26日(水)
案の定、岐阜や名古屋で大半の座席が埋まった。それでも、ところどころ空席があった。0:45、列車は浜松駅に到着した。ここでは10分ほど停車するので、乗客の中には外に出て気分転換する人も多かった。ここでも私は撮影を行った。ホームでは、作業員たちが脚立を使って電光表示板の工事を行っていた。その横を、夜通し走る貨物列車が通過。普通の人が寝ている間でも、私たちのためにこうして働いている人がいることを忘れてはならない。 0:55、列車は浜松駅を発車した。なかなか眠れず、気づけば静岡駅だった。ここでも何人か乗車した。静岡を過ぎてようやく眠れた。次に目を覚ました時は、富士駅だった。富士駅は客扱いがないはず……。どうやら運転停車らしい。再び眠って、起きた時はもう横浜駅の手前だった。 横浜駅では、乗っていた車両の3割ほどの乗客が降りた。ところが、なかなか列車は発車しない。車内放送によると、この先の踏切で自転車が直前横断を行ったため、安全を確認しているとのことだった。こんなに朝早くから、警報機を無視してまでどこへ行くのだろう?? 結局、列車は3分遅れで横浜駅を発車した。空は少しずつ明るくなり、時折京浜東北線の電車とすれ違った。多摩川を渡り、東京都内へ。品川駅でも乗客がいくらか降りた。品川駅を出ると、終点・東京駅は間もなくだ。わずか5か月前に来たばかりなのに、山手線のウグイス帯が新鮮に見えた。JR西日本の221系や223系は、どちらかと言えば地味な色を使っているので、余計にそう感じたのかもしれない。 列車は3分の遅れを取り戻し、ほぼ定刻に東京駅8番乗り場に滑り込んだ。ドアが開くと、乗客たちは一斉にホームへ。邪魔にならないところから見ていると、若者から高齢者まで、客層が本当に幅広い。
さて、infinity_fateと遊ぶのは午後からなので、午前中は神奈川県のJR線を中心に乗りつぶしを行う予定だ。朝の東京にいても、大ラッシュに巻き込まれるだけである。早速大きな荷物を丸の内南口のコインロッカーに預け、カメラや財布など必要なものだけ持って東海道本線ホームに戻った。