@鈍行列車で湯布院へ

2010年(平成22年)最初の旅行は、佐賀から由布院までの往復旅行になりました。

 年末年始の佐賀帰省中に是非行ってみたいところがあった。それは、大分県の湯布院である。大学2回生(2年生)の研究活動で、私は大分県の由布院温泉について調べようと思っているからだ。実際に由布院温泉に関して調べられるかどうかは、研究企画の質によるが、下見しておけば、後でプレゼンをする際にも有利だろう。

 というわけで、正月気分が抜けきらない1月3日、鈍行列車に乗って湯布院へ旅立った。使うきっぷは、青春18きっぷである。

2010年(平成22年)1月3日(日)

 2010年(平成22年)最初の日曜日。私は10時前に実家を出て、自転車で佐賀駅へ向かった。改札口で青春18きっぷの2回目に日付印を入れてもらい、早速入場。ホームには、鳥栖行きの817系が発車を待っていた。

 鳥栖行きは、10:20に佐賀駅を出発。既に一般の座席は満席で、補助席を使うことになった。その後も駅に停まるたびに、乗客が増え、たくさんの立ち席が発生した。近くに家族連れが立っていたので、声をかけて席を譲った。

 鳥栖駅で、一旦途中下車し、明治時代に建てられた駅舎を撮影した。長崎本線では、木造駅舎がどんどん消えており、鳥栖駅を出ると肥前白石駅まで存在しない。前は、鍋島駅や牛津駅も木造駅舎だったのだが……。何だか味気ない。

 次の817系八代行きは、10:57発。建設中の鹿児島新幹線と並走しているうちに、久留米駅に到着した。続いては、由布院行きのキハ200形2両編成。真っ赤な車両がとてもまぶしかった。席に着いたところで列車は久留米駅を出た。

 列車は田園風景の中を東へ進む。空はよく晴れ、遠くの山々も見えた。年末寒波の名残で、外は寒いのだが、車内は暖房が効いて心地よい。途中でうたた寝をしてしまい、起きたら夜明駅だった。

   日田駅には、12:13に到着。ここでは14分停車するので、一旦途中下車し、駅の売店で昼食用のイチゴジャムパン(120円)と飲み物(150円)を購入した。再び由布院行きに乗り込み、旅を再開。乗客は久留米駅発車時に比べてだいぶ減っており、地元客よりは旅行者の姿の方が目立った。

   列車は、日田の市街地を抜けると、山の中へ入って行き、途中で玖珠川と合流。川沿いの線路を蛇行しながら進んだ。

   13:34、列車は終点の由布院駅に到着した。駅前に降り立つと、頭に少し雪をかぶった由布岳が見えた。その下の通りを、観光客が行き交う。写真では分かりにくいが、奥の方には人力車が停まっていた。

   駅舎に併設されている観光協会の窓口で自転車を借り、いざ出発。とは言え、まずは温泉ではなく、列車の撮影である。近くの郵便局で貯金を崩し、南由布駅方面に向かって自転車を走らせた。にしても、お客さんが多い。ここでの運転は、自動車より歩行者に気をつけなければ。

 住宅街を抜けると、由布岳が一望できる場所があった。早速撮影した。近くでも男性が撮影していたが、ここは撮影名所でもあるのだろうか。

 そこから5分ほど自転車を走らせ、予定の場所へ到着。ここは以前も行ったことがあり、是非また訪れたいと思っていた。1時間ほどの撮影時間で、上下合わせて3本やって来た。途中から他の撮影者もやって来て、合計4人に。その中の男性から「トロQってまだ走ってますかね?」と尋ねられた。しかし、トロQは老朽化を理由に、去年廃止されてしまった。そのことを告げると、男性は残念がっていた。確かに、トロQは湯布院観光の目玉として有名だった。また、郊外の駐車場にマイカーを停め、列車で湯布院の街に入ってもらうパークアンドライドの取り組みにも貢献していた。別な形式でも良いから、また復活しないだろうか。

 下の写真は、やって来た3本の列車。

 続いて、少し場所を変えて、大分行きのキハ220形を撮影した。1両という短さが、ローカル線にとてもよく似合っていた。

A寄り道しながら

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