B広島ローラー大作戦その1

春と言えば鉄道旅行。そこで、今回は、広島や京都など“四都”を走る鉄道を旅しました。

 駅前通りの先には、宮島へ渡る船が横たわっていた。しかし、今日は時間が無いので、宮島には行けない。さて、広電宮島口駅はどこか、と探してみたが分からなかった。駅前に設置してあった地図を見て、ようやく分かった。地下道を通り、地上に出て港方面に少し行き、左手にある商店と商店の間の道を十数mほど進んだところに広電宮島口駅があった。

 広電宮島口駅の売店で1日乗車券(600円)を購入し、改札に入った。改札には、電車内に設置してあるものとほぼ同型と思われるカードリーダーがあり、買ったばかりの1日乗車券を投入した。係員さんの指示で、次に発車する広島駅前行きの3800形に乗った。

 今回、広電宮島口駅から乗ったのは、今日だけで広電の宮島線、市内線に全線乗りつぶしをしようと考えていたからだ。だから、このページのタイトルが「広島ローラー大作戦」なのである。

 最初はそれほど乗っていなかったが、発車時刻が近づくにつれて、人がどんどん増えてきて、最終的には座席がほぼ満席になった。車掌さんと運転士さんが乗り込んで、電車が発車した。

 駅間距離が短いので、電車はそれほどスピードを出していなかった。しばらく行くと、右手に瀬戸内海が見えるようになった。

 沿線には市役所や病院が多いため、一時はほぼ満員状態になった。ただ、駅によっては乗降がないこともあり、そういう駅はドアを開けないままそのまま発車した。意外とアバウトなダイヤ設定なのだろう。広電西広島駅からは、市内線に入った。「宮島線から市内線にご利用のお客様は、直通割引運賃でご利用できます」と、車掌さんが案内していた。

 広島市内とは言え、観音町電停あたりは非常に道幅が狭く、電停の安全地帯が狭いため、道端で電車を待っている人もいた。この日は広島市長・市議会選挙の選挙戦が行われていて、しばしば支持を訴える選挙カーとすれ違った。しかし、正直言って非常にやかましい・・・。

 土橋電停で下車した。早速ここから市内線の乗りつぶしを開始。実は、横川駅前―江波間では、土休日にレトロ電車などの特別車両が運行されており、計画にちょうど良い時間帯だったので、ここから江波行きの電車に乗ることにしている。定刻の14:31まで時間が合ったので、その間広電の電車を撮影することにした(下の写真:一番上から1900形、5000形、800形、3900形、760形、350形、900形)。

 しかし、14:31を過ぎてもレトロ電車の100形は来なかった。5000形グリーンムーバーの車掌さんに聞いても、「ちょっと分からないですねぇ」。14:45まで待っても来なかったので、やむを得ず江波行きの800形に乗った。今日の予報では雨だったため、オープンデッキの100形は運転できなかったのだろう。

 電車は満員だった。しかし、乗客は次第に降りて行き、空席が目立ってきた。ちょうど運転席のすぐ後ろが空いたので、そこに座った。800形は、大きな前面1枚窓が特徴なので、前方風景がよく見えた。

 15分ほどの乗車で、終点の江波電停に到着した。電車はその後、車庫に回送された。江波電停からは広電江波車庫の内部が少し見られ、奥に650形と並んで被爆電車として知られる150形が休んでいた。計画より15分ほど遅れているので、次の横川駅前行きの1900形(元京都市電)に乗った。始発なので、運転席のすぐ後ろの座席に座ることができた。鉄道線と違って、自動車と一緒に走る路面電車の前方風景もなかなか面白い。

 20分ほどの乗車で、終点の横川駅前電停に到着した。

 時間がないので、原爆ドーム前電停を経由する広電前行きの電車に乗った。さっきの折り返し運用である。横川駅前電停を発車し、大きな橋を越え、土橋で左に曲がって、5分ほど乗って原爆ドーム前電停で下車した。ここで降りたのは、広島平和祈念資料館に行くためである。

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